「建築」への入り口2006/12/02 19:07

日本大学、船橋キャンパスの銀杏です
澄んだ空に明るい黄色が映えます。

日大・海洋建築の1年生は、現在「海辺のマイスペース」に取り組んでいます。
前川國男邸の図面コピーがやっと終わり、初めての「建築的」な自由課題
どこから手をつければイイモノなのか...そんな顔が並びます。

まず、空間づくりは楽しさと共にあって、それを表現するための
手段を覚えているところなのだ...ということが伝わるよう
色々な話を交えながら課題をみています。
あと3回のスタジオで「建築」への入り口を掴んでくれる学生が
何人生まれるか...楽しみです。

今日は渋谷で取材立ち会いでした。
「和」をテーマにした特集
インタビューを受けながら、自分にとっての「和」とは?
と改めて考えていました。

知性のお散歩2006/12/05 15:37

本日発売のFIGARO japon は「知性のお散歩、私が目覚める本 197」
という特集です。
私も「建築」に関する本を3冊紹介しているので、打合の帰りに買ってきました。

ぱらぱらと眺めているとそれぞれの方がされているチョイスが
なかなか面白いです

私の欄は一般の方から見て「建築」への足がかりになるモノ
という視点で、かつヒューマンな本をチョイスしています。
このチョイスは建築を学び始めた学生にもいいでしょう。
次回の授業でコピーを配ろうかと思います。

そして、その視点で「建築」について語ることは
新たな局面を迎えそうです。
それについては、いずれご報告します。

生活の香り2006/12/07 20:12

INAXデザインコンペの表彰式に行ってきました。
金賞を目指したプレゼンテーション+審査も行われ
長時間の会でしたが、ついに自分よりも若い世代の作品が
どんどん出てくるようになったのだなぁ...と、思った自分に少し驚きつつ
色々と「建築」について考えるいい機会になりました。

さて、本日発売のモダンリビング「南青山の家」が掲載されています。
生活の香りがかなり感じられるようになった空間、写真も良いので
是非ご覧下さい。
また、他のところにも何カ所か背景として使われていますので
探してみてください。

やる人はやるし、やらない人はやらない2006/12/12 14:26

「諏訪の家」のノムラモミジ、見頃です。
一雨ごとに葉が真っ赤なアクセントとなって床に落ちていきます。

色々な人に出会った一週間。
人は人に会ってエネルギーを貰うのだなと思います。

昨晩はステージの上からメッセージを頂きました
上原ひろみ アジアツアー2006

そして、そのコンサートパンフにあったインタビューで上原さんが語った
秋吉敏子の言葉が深く印象に残りました。

(「若いアーティストに対しての応援メッセージは?」ときかれて)

『やる人はやるし、やらない人はやらないから、メッセージとかそんなものはない』

頑張らねば。

●モダンリビング別冊『55人の建築家』 に「茶畑の家」が掲載されています

小さなクリスマスツリーと2006/12/16 10:56

竣工後のチェックのため、「黒箱-向ヶ崎K」に伺いました。
すごくシンプルに住まわれていますが
現場で原寸を描いた窓台には小さなクリスマスツリーと
腰掛ける人形。
家が呼吸を始めています。

昨日は日大・海洋建築1年生の設計製図授業でした。
指導が出来るのがあと来週のみ。年明けは課題提出です。
秋吉敏子の言葉↓を引き合いに出して
<自分から>創ることの大切さを改めて話しました。

さて、1週間でどこまで頑張ってきてくれるか?
楽しみに来週も行こうと思っています。

低く赤い太陽2006/12/20 16:51

低く赤い太陽が、随分早い時間に落ちる
冬の1日は短い。

イベントにお誘いいただいて、月曜日はイタリア文化会館に行ってきました。
ガエ・アウレンティ設計の建築は、一時期景観論争を引き起こしましたが
現物を見ると、なかなか渋いいい赤でした。
ホールの椅子などまで、イタリアを感じさせるデザイン。

そのイベントでは、竹山聖氏のお話を聞くことが出来ました。
<文明>と<文化>の違いを軸にされた話は深く
考えさせられました。
その後竹山氏とお話しする時間も持て、学生時代
ギャラリー間の展示「不連続都市」に大いに刺激を受けた私には
大切な時間になりました。

●明日発売の「新しい住まいの設計」に「黒箱-渋谷H」が掲載されます
 表紙にも使われていますので、是非ご覧ください

「建築のはじまり」2006/12/22 21:01

日大で後期最後の設計課題指導中
「先生、夕陽がきれい」の声
ふと手を止めて、みんなで夕陽を見る。

こういうことに素直に反応する感受性を持つこと
それは「建築のはじまり」。

長い旅に出るような音楽2006/12/29 09:17

いよいよ、仕事納めです。
明日から1/4までお休みを頂く予定です。

ここのところ、基本提案作成中の二世帯住宅に集中しています。
(写真は製作中の模型)
厳しいスケール感の中にいかに完全分離のプランを入れるか...
そして、地球に開いた空間に出来るか。
来年最初の提案になります。

現場進行中の大井の家は無事昨日基礎のコンクリート打設完了
来年はいよいよ地上に上がってきます。

●先週の土曜日は終了間際のエルミタージュ美術館展を上野で見てきました。
年代別ではなくテーマ別になっていて、ヴェネツィア派から印象派
さらに20年代のものまで幅広い展示でした。
それらが描かれた<場所>の空気と文化背景があらわれてくるのが
感覚として分かります。絵画の中でする小さな旅。

そして、夜は上原ひろみさんとタップダンサー・熊谷和徳氏のデュオを観に
恵比寿へ。
想像がつかない感じがしていましたが、タップはほとんど体だけを使った
打楽器に近い。上原さんの力強く繊細なピアノと驚くほどしっくり
アンサンブルを形成していました。
1曲40分程に及んだ1部のスリリングなステージ
どこまでの<申し合わせ>がされているのか
見ている方には全然分からず、素晴らしい緊張感が持続します。
何故かキース・ジャレットのスカラ座ソロコンサートを
思い出し、翌日家で聴き直してしまいました。
なにか、長い旅に出るような音楽のように感じたからかも知れません。