卒業設計その1-明治大学2007/02/05 09:50

週末にかけて、明治・日大と2日連続で卒業設計の審査に行きました。
明治大学の卒業設計は74案、専任の先生やゲスト講評者を呼んでの選考のほかに
非常勤で行っている兼任講師が選ぶ賞(生稜賞)が独立していて
その選考でした。

各ブースの前には案を作成した学生がいて、ポスターセッション方式で
話を聞き、「これは」と思うものに投票をします。
きっと学生にとっては、様々な建築家に自分の案の説明をし、反応がもらえる
それだけでも有意義な時間でしょう。

私が一番推したのは写真の案。基本的な企画プログラムとデザインの間で
やや齟齬があるので、生稜賞からは洩れましたが、今後に期待して
最後までこの案に投票しました。

 それぞれの建築家が案に対して議論を戦わせ、選考だけで2時間半ほど
かかりましたが、自分とは違う価値観を感じるという意味でも
刺激的な時間となりました。

卒業設計その2 日本大学2007/02/05 10:07

土曜日は日本大学・海洋建築工学科の卒業設計審査。
母校でもありますが、ここでは卒業設計に着手できる学生が
年次が進むごとに絞られていきます。

今年、案を出したのは12名。
そのかわり、ここまで頑張れる学生はレベルが高く
上位5案ほどは74案出た明治と比べてもまったく遜色なし。
自分もそんな状況で、もまれていたのだと少し思い返します。

こちらは、12案に対して100点満点の生点で採点をして
いくつかの項目に対してコメントを書き込んでいきます。
その結果を集計して、1位が決するわけですが
写真の案が1位となりました。

これは、木賃アパート群のヴォイドから徐々に建て替えていって
地と図が逆転するように集落が形成されていくという提案。
コンセプチャルで自動生成的になりがちですが
きちんと個人としてのデザインが成立しているので、私も最高点を入れました。

実際は内部空間として成立するか?経済性を考えるとどうか?
等ありますが、巨大模型と共に、<創る>エネルギーに溢れた作品でした。

<読み物として>2007/02/07 09:18

「響きのかたち」の連載がスタートする「モダンリビング」本日発売です。
<読み物として>という編集部の意図もあり、文章が主役になるような
誌面レイアウトです。

これから、「響きのかたち」というテーマに広い意味で近いと感じる建築について
綴っていきます。
(実は、すでに次号の〆切が迫っているのですが...)

●こちらに新連載の紹介記事があります●

ちなみに、この号でP154に掲載されているEIZOのTV
諏訪の家(自邸)に持ち込んで撮影されました。
雨の日だったのでガラスは曇っていますが、自前のギターも登場しています。

是非ご覧下さい。

一種のヒッチハイクなのか?2007/02/13 10:53

ふと車のトランクあたりを見ると、ヤモリの赤ちゃん(体長3cmくらい)
ウチから一緒に来たのか?
一種のヒッチハイクなのか?
いつの間にかいなくなっていましたが
目的地に到着できていることを祈って...

杉並区の住宅、基本提案の追い込み中。
スケッチブックに提案用のパースを描きながら
その空間の質感や拡がりを想像しています。

日本的な感性は2007/02/17 10:33

大井の家、地上に上がってきました。
久々のRC住宅。RCでしか出来ない空間を求めて
設計しました。

ダイナミックな部分と仕上がった瞬間に分かる繊細な部分が
ハーモニーするかどうか?
竣工の瞬間まで追求は続きます。6月竣工予定。

昨晩は、尊敬する建築家の一人、竹原義二 氏の講演を聴きに
代官山のヒルサイドテラスに行きました。
松下電工のHomeArchiを紹介する展覧会の基調講演として
1時間強、お話しされました。

竹原氏のお話を聞くのは初めてではありませんが
毎回、氏から発せられる詩のような美しい言葉は本来日本人が持っている
繊細な感覚が根ざしていることに気付かされます。
そして、それを自然と気付かせるような建築。
もちろん作風は違いますが、自分もまた<近いところ>を
目指しているところがあるのだ、と再認識したひとときでした。

挑み続けている姿2007/02/22 14:26


TV「情熱大陸」はよくみる。
人が全力で何かを追求している姿からは大いに勇気を貰うからだ。
先週はプロボディーボーダーの甲地由美恵さん

海に入る前に浜辺で目を閉じ
海と対話をしている姿が強く印象に残った。
自然に向き合うとき、一度静寂の中で「対話」をするというのは
実は建築も同じだと思っている。

このスケッチは厳しい立地ながら<空との対話>を求めて
設計した住宅。

今、アトリエで流れているj-waveにはゲストで上原ひろみさんが出ている。
新譜「タイム・コントロール」が昨日発売され、来日中だからだ。
最初に彼女の存在を知ったのも「情熱大陸」だった。
そして、その音楽に元気を貰いつつ自分の「何か」である「建築」に向かっている

世界中を廻って演奏を続けながら挑み続けている姿に<共時性>を
強く・強く 感じている。

「春」は少しずつ近づいて2007/02/28 13:16


先週末は基本提案が終わった杉並区の住宅と
本牧の家の基本設計を提出しました。

本牧の家(写真のCG)は密集した住宅地に計画している小さな住宅ですが、
空が見える部分に「開き」、一本の落葉樹と向き合いながら暮らす
柔らかな生活空間を目指しています。
光の移り変わりが<音楽的>に変化していく建築になるはずです。

今回作成したCGをこちらに一部掲載しました
(杉並区の「浜田山の家」は後日HPで紹介します)

今日はこれから日大の設計全体会議で船橋校舎に行きます。
新学期、2年生の課題についても話し合いが行われる予定。

「春」は少しずつ近づいてきています。